第500弾
ファミスタ'94
群馬参謀VSスイマー
Part⑨
ファミスタ群馬決戦は7回の表、
ナカユウ軍は天王寺舞とナカユウの連携でついに同点に追いつく。
しかしその裏、スイマーがあっさりとホームランで1点を勝ち越し。
まだまだわからない試合展開の中、ナカユウ軍が8回表の攻撃を迎える。
試合は8回の表、ナカユウ軍の攻撃です。
よし、ここからは代打攻勢だ。理恵、下がってくれ。
（ホッ、今回はさすがにレベルが違いすぎます）
（理恵よ、ホッとするんじゃない……）
ナカユウ軍は８番理恵の代わりに代打、リュウを送る。
リュウの波動の力なら、咲の奴からヒットを出してくれるかもしれん。
この代打は見事に当たる。
リュウはセンター前ヒットで一塁に出塁。
続く9番のアポロンもあっさりと右翼へ飛ばし、1、2塁のチャンスとなる。
アシュラよ。お前のリードなど丸解りでつまらん。
ちっ！ スイマーに打たれた奴が何を言う。
お前はノーヒットだろうが。チャンスの場面で、打者一巡。
1番大和が打席に立つ。
ここで、オレのターンだ！1番の大和はこの試合ノーヒット。なんとかして出たいところです。
ナカユウよ。代打は出さないのか。ええ。大和はJD殿下や隊長と戦いを共にしたこともある戦士ですから。だからといって、調子の悪い選手を使って勝てる勝負とは思わんがな。（そう、今日の調子は確かに最悪だ。あいつの球も見えやしない。でも……）
ここでバントッ！？バントなら当てられるっ！
この奇襲は見事に当たり、大和は気迫のヘッドスライディングで一塁にたどり着く。
あの野郎、やりやがった！ 今のは下手したら怪我してたぞ！俺は信じていましたよ。大和、ここでガッツを見せました！ガッチャ！
無死満塁。
ナカユウ軍、千載一遇のチャンスを得る。
代打だ！ ユナさん、お願いします。
任せて！
あわわ……これはピンチですよ！ちっ、やはり油断ならんな。咲もさすがに限界か。
スイマーはここでピッチャー交代を宣言。
キルバーンがマウンドに上がる。
頼むぞ、キルバーン。
フフフ。キッチリ殺すよ。ピッチャー代わってキルバーン。彼はスイマー軍のクローザーですが、8回での登板となりました。
完全に引っ張りだされた形になりますね。
スイマー軍の抑えを務めるだけあり、キルバーンの投球もまた気迫に溢れたものであった。
2番ユナは凡打に倒れる。
す、すごい球よ。
私なら負けない！
しかし天王寺もボール球をひっかけ、内野に打ち上げてしまう。
く、くそっ！ せめて外野フライだったら……フフフフ。君はわかりやすくていいなあ。キルバーン選手、華麗な投球でアウトを2つ重ねました。しかし、ここで彼の登場です！
4番、ナカユウの打席。
確かに、君は最高に厄介だネ……。みんながつなげてくれたこの打席、無駄にはしない！ナカユウは先ほどの打席で本塁打を放っています。一発出れば逆転はおろか、試合を決めかねませんね。
まずい展開だ……。
また、あのデタラメな打球を打たれたらさすがに取れませんよ。いや、まだ策はある。キルバーン！わかっているよ。主義には合わないけれどね……
おおっと、キャッチャーアシュラ立ち上がった！ 敬遠！ ここでまさかの敬遠です！
なんと。打たれることよりも押し出しを選びました。これは奇策としか言いようがありません。
ス、スイマー将軍ッ！ 何を考えているのですかっ！？点差は一点ですよ！？ 八回ですよッ！？
同点になってしまうのですよッ！？
キルバーンの実力なら、他の打者は抑えられる。なに、同点になるだけだ。次の攻撃で点を取ってしまえばいい。
フ……フハハハッ！やつを抑えられる確立もあるというのに、全く酔狂なことよ！
「だが、それがいい！」
キルバーンはナカユウを敬遠しフォアボール。
押し出しでナカユウ軍はホームのプレートを踏む。
3-3。また同点に追いつく。
ぐっ、なめやがって……！代打だ！ 家康、あんたに託す！
……。
しかし、スイマーたちの思惑通り、家康は三振。
ナカユウ軍はランナー満塁のチャンスを作りながら
3-3の同点で8回の攻撃を終える。
ホラ、打てないでしょう。
ぬう……！ この家康を一瞬とは言え揺るがすとは、このキルバーンという男……
（なぜだ？ 奴に打てない球ではなかったと思うが…）８回の裏、スイマー軍の攻撃。
とは言え、同点に追いつかれました。この回に点を取らないことには……そういうときのために、この男を用意しておいたのだ。代打！ 前田慶次！
スイマー、ここで代打を送る。
秘密兵器・前田慶次の出陣である。
スイマー軍、前田を出して来ました。彼はなぜ控え選手なのかわからないくらいのオーラを放っています。ほう。なかなか手ごたえのありそうな相手だな。きさまもアシュラと同じ、異界の者だな。それも死者か。よくわかったな。俺も同じ「死人」だからな。まあよい。この打席、楽しませてもらおう！ いざ参られよ！
アポロンは好投で慶次を追い詰める。
どうした。手も出ないか。いいや。スイマー殿とキルバーン殿の言っていたことがこれでわかった。アポロン、お主の球はもう通用しない。
なにをっ！
あーっと！ 痛烈な当たりだ！なにっ、アポロンが打たれた！？
慶次は二塁へ。
スイマー軍、いきなりチャンスをつかむ。
ば、ばかな……。おいおい、どうなってやがんだ？まっ、ボクは次の回に備えてバットは振らないから、その間に考えるんだね。
9番キルバーンは予言通り三振。
打順は1番、智代に戻る。
アポロン、今度こそ頼むぞ。わかっている。あの前田という男の言うことを間に受けすぎた。今度こそ！
これまた痛烈な打球ッ！ 智代選手ヒットです！なんだとぉッ！？
このヒットの間に慶次がホームへ生還。
3-4。スイマー軍、再び勝ち越し！
なぜだ！？ふっ、私と智代の愛の力ですよ。
奈々氏「なんてねっ！」
おおおおおっ！ 今度は奈々氏がヒットです！スイマー軍打線爆発！ 勝ち越しながらもワンナウト2、3塁のチャンスが続きます！
群馬参謀！ これでは奴らの思うツボです！わかっている！ しかしなぜなんだ！アポロン、しっかりしろ！
ヌウウ……どいつもこいつもなめやがって！
怒りに狂ったアポロンは、剛球でアシュラをねじ伏せる。
今のお主とは、戦う気もせんわ。アシュラきさま、わざと三振を！どちらにせよ、お前は次の打席で打たれるのだ。バッター、ここで4番を迎えます。
スイマー、満を持して登場である。
群馬参謀！ ピッチャー交代、または敬遠を！そ、そうだな。とつおさん、お願いします。そうしてえところだが、もうアポロンがモーションに入ってるぞ。なッ！スイマアアアア！ 貴様だけは！……
ナカユウ軍全員が凍りついた。
アナウンサーの声すらも耳に入らない。
彼らはただ、上空に吸い込まれる打球を見ていることしかできなかった……。
でたあああっ!! 4番スイマー、大きな大きなツーランホームラン！3-7！ ここで決定的な一打が飛び出しましたー！
アポロン選手、初級からインコースに投げてしまいましたね。そんな……ばかな……。ばかなことなど何もない。アポロン、お前は隊長たちとの戦いで秘宝を全て失っている。
さらには最高幹部と戦ったような口ぶりだったな。
死者であるお前は気付かなかったのかもしれんが、
お前の体力はとうに限界を超えていたのだ。
そ、そうか……。だから家康も打てなかったんだ。そういうコトさ。ち、ちくしょう。俺のせいだってのか！？くそったれめ……ナカユウ！ さっさとそいつをマウンドから下ろしやがれ！
ピッチャーはここで最高幹部とつおにチェンジ。
5番ベネットとの戦い。
と、とつお大佐……！今の俺は機嫌が悪い。さっさとしろ。こいよベネット。怖いのか？
誰がてめーなんか…てめーなんて怖くねェ！野郎ぶっ殺してやらぁあ！
しかしベネット、バットにかすりもせず。
三球三振でバッターアウト。
蒸気抜きをしろ。
ベネット「オアアアア……！」
ファミスタ群馬決戦は9回の表。
いよいよクライマックスを迎える。
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