第500弾
ファミスタ'94
群馬参謀VSスイマー
PartB
スイマーキャラバンに乗り込み日本中の有力選手を集めるスイマー。
北陸を旅立ちすでに数日がたっていた。
だいぶ選手が集まりましたな。スイマー将軍。
ああ、交渉はなかなか大変だったが、だいぶ戦力が整ってきた。
それにしても、随分と女性が多いようですね?
当然だ。ロングソード連合には女に弱い者が多いというデータが出ているからな。
一部では幼女に弱い連中もいるという話だ。
しかし……明らかに学生も混じっているようですが。
見た目で決め付けるとろくな目に合わんぞ、リジュ。
ロングソード連合側のメンバーに対抗できる選手をそれぞれ見つけてきたつもりだ。
あの方など、なんとなく直属部隊の天王寺舞に雰囲気が似ておりますな。
その通り、彼女はまさに天王寺舞に対抗できる人物と考えている。
では、あちらの方は?
彼女は教師だ。弥生先生に対抗して来てもらった。
なるほど。では木村理恵に対応する選手はおられるのですか?
「ああ、Piaキャロットで知り合った仲間にきてもらった。
まあ、木村理恵と同じく普通の女の子であるが、身体能力ではこちらの方が若干上と考えている。
???「うちのお父さんのパンの方がおいしいに決まってる!!」
???「あ〜ん。俺の焼くパンの方がうまいに決まってるじゃねぇか。」
スイマー将軍、なんかバスの後ろで口論になっているようですが…
また始まったか。困ったもんだぜ。
あ、あれって中学生なんじゃないですか?
あんな普通の子を、こんな戦いに巻き込んでしまって大丈夫なのですか。
もう一人の方も普通のタバコくわえた一般人みたいですし……
二人ともパン屋だ。
パ、パン屋!?
そして、二人とも私の秘蔵選手だ。
(ううむ……ロングソード連合相手に、パン屋をぶつけてくるとは……)
本気で信じていないようだな。まあ仕方な……
そのとき、スイマーの脳裏に白い閃光が走った。
ムッ! この感覚は・・・
どうされました? ティルルンという音が私にも聞こえましたが。
リジュ、俺を置いて球場へ急げ。
向こうでは選手用のホテルも用意してある。
俺は後続の北陸華撃団のメンバーと合流し、球場に向かう。
じゃあな、頼んだぞ!
なッ! 突然どうされたのです! スイマー将軍ッ!
ええい、仕方あるまい。球場へ急ぎましょう。
いるのはわかってるぞ。出てこいナカユウ。
……
なるほど。そちらも選手集めに奔走していたというわけか。これはなかなか面白い試合になりそうだ。
……教えて欲しい。本気で俺たちとやりあう気なんですか、スイマーさん。
ふっ、これから戦う相手に「さん」付けか?
ガードリーダー隊長に聞かれたら制裁ものだぞ。
全く、とんだ甘ちゃんだな。
な、なんだとッ!!
よろしい。では群馬参謀殿のために、
本気であることを示してやろう。
この「ぷよぷよ」でな!
くそっ、本気なのか… 本気なのか、スイマーッ!!
こうして始まった「ぷよぷよ」での前哨戦。
二人の勝負は一進一退!
その戦いはまさにS級クラスの激突であった。
戦いは引き分けに終わった。
さすが参謀格、といったところか。
(くそっ、なんてパワーだ……)
これでわかったろう、私が本気であるということが。
せいぜい明日までに士気を高めておくのだな。
……わかったよ。あんたを叩き潰す。
ロングソード連合は、例えパーフェクトソルジャーが相手でも戦う!
こうして静かに前哨戦となる【ぷよぷよ】対決は幕を閉じた。
同時刻・・・
ロングソード連合本部
こちら関東エリアから緊急通信です。予想外の事態が発生!
なにっ、ナカユウとスイマーがファミスタの前に激突だと!?
あの馬鹿者が! ひとりで戦って勝てる相手ではない!
周囲の大地のバランスが崩れ、次元に歪みが発生しております!
ウウウウウー
まずいことになった!
隊長、あれを見ろ。こちらに何者かが向かってきているぞ!
あいつらは……!
次元の狭間から蘇ったか。
予想外の展開だな。どうする?
迎撃しましょう。手間はかかるでしょうが。
ほお、自信たっぷりだな。
私の記憶では、あの二人はロングソード連合をかなり苦しめた相手だったはずだが。
当時と今では、状況が違いすぎます。
とつお! 確かあいつらと勝負したがっていたな。
二人はお前に任せる!
よっしゃあ! もう我慢できねえ、ゼロだーーッ!
様々な思惑が交錯する中、前日の夜は更けていった……。
いよいよ、戦いが始まる。
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